解決 参議院選挙比例代表制の「非拘束名簿式」とはどんな方式?当選はどうやって決められる?

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参議院選挙2022 参議院議員選挙比例代表制において、「非拘束名簿式」の当選決定方式がとられる。この「非拘束名簿式」とはどのようなものなのか。これを知って、投票する際、候補者個人名を書いたほうが良いのか、政党名を書いたほうが良いのか、参考にしていただけたらと思う。

 

「非拘束名簿式」とは?


参議院比例代表選挙は以前は、あらかじめ政党の側で候補者の当選順位を決めておく方式(拘束名簿式)で、有権者は投票においては「政党名」を記入していた。

2001年の参議院通常選挙から参議院比例区に採用されたのが「非拘束名簿式」。この「非拘束名簿式」では、有権者は政党または立候補者のいずれにも投票することができる

参議院選挙2022 比例代表の立候補予定者一覧



候補者の個人名が書かれた票は、その人が所属する政党の得票となる。名簿順位はあらかじめ決めることはできず、個人票の得票数に応じて順位付けされ、当選者が決定される。

これは昔あった「全国区」制の復活であり、選挙費用の増大や知名度が高いタレント候補の増加などを指摘する声も多い。

 

 

「非拘束名簿式」の利点


「拘束名簿式」では名簿順位の決定は各政党で決定されるので、有権者はその名簿順位の決定に関与することはできない。

当選させたいと考える候補が比例名簿に記載されている場合、その所属政党名を書かなければならない。その候補者の名簿順位が下位の方で、当選に及ばなかった場合、有権者の意図とは異なった候補者が当選することになってしまう。

 

しかし、「非拘束名簿式」の場合だと、候補者名を書くことによって順位を押し上げることができるようになるという点で、名簿順位の決定に有権者が参加できるというメリットがある。

本当に当選させたい候補がいるときは、迷わず「候補者個人名」を記入しよう。

 

 

「非拘束名簿式」の欠点


この「非拘束名簿式」での個人名の投票はその所属政党の得票に反映される。そのため、個人の票が他者への票の横流しになるという欠点がある。

大量得票できる有名タレント候補や多くの組織票がある候補者がいる政党では、その候補者の得票によって他の得票数の少ない候補者を助けることが可能となる。

そのため、そういった高得票数で当選した議員はその所属政党内において政治的影響力が増大する傾向にある。

 

議席はあくまでも政党単位で配分されるため、個人名で多くの票を獲得した候補者であっても、所属政党全体での得票が少ない場合には議席が配分されずに落選となってしまう場合もある。

その逆で、政党名での得票が多い場合、その政党の候補者は少ない得票でも当選することができる。

個人での得票という観点からすると、有権者の意思が反映されず不公平であるという見方もできる。

また有権者が特定の候補者を当選させたかったとしても、必ずしもそれはその所属政党への支持を意味するわけではない。有権者にとってはジレンマに悩むことになる。

 

その一方で、比例区は政党を選ぶ選挙であり、個人票は政党内における順位決定という意味しかなく、政党外の候補との個人票の得票を比較することには意味を成さないとの意見もある。

引用:Wikipedia

 

また、全国で一つの選挙区ということで、候補者が乱立、有権者にとって候補者との距離を感じさせる選挙である。

投票所に行かれた方は経験があると思うが、候補者名一覧が記入台の前面に張り付けてあるのだが、小さい文字でほとんど判別不可能であり、個人名を書くつもりの方は事前に正確に覚えるかしてから投票所に出向いてほしい。あの場になって候補者名を探して記入などまず不可能である。

開票作業をする方も大変であろう。地方の開票所ならば候補者一人に対して0票から数票というも珍しくないはずだ。しかも手書き文字である。判別・仕分けに相当神経を使うと思われる。

 

 

「特定枠」とは


2019年の参議院選挙から導入されたもので、この特定枠に指定された候補は順位に従って他の候補に先んじて当選できるもの。”一部を「拘束式」にする”というハイブリッド型とも言えるであろう。

「1票の格差」是正のため、「2県で一人」の当選しかできなくなったところができたため、多くの現職議員を抱える自民党が、選挙区から比例区に回った候補の救済のために主導したとされる。

引用:読売新聞2022年6月24日

 

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