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ひな人形が所狭しと7000体、コロナ禍にあって開催に踏み切った決断とは

旅と観光情報

 今年で8回目を迎えた「老神温泉びっくりひな飾り」(主催 老神温泉観光協会・2021老神温泉びっくりひな飾り運営委員会)。コロナ禍にあって開催を決断したその背景とは。

 


感染状況は予断の許さないレベルに

 毎年2月下旬の開催であったので、準備会議を12月から始める。

 コロナ感染が一向に収まらず、東京はじめとする一都三県に緊急事態宣言が発出され、GoToトラベルキャンペーンも停止に。

 運営委員会では2月8日を中止判断をする期限と設定し、それをふまえた実施要項を作成し、各協賛団体に「協賛依頼」を出していただくべく走り回る。

 


市長へお伺いに赴く 開催は如何に?

 2月4日、運営委員長と前運営委員長が沼田市長へ実施判断についてのお伺いに行く。

 「今回はあきらめて中止せよ」と言われるであろうと半ばあきらめて市長応接室へ入る。ところが、開口一番、「止めないで実施したほうがいい」と市長。

 「コロナ対策を十分に行ったうえで実施したほうが良い。もし中止したら、本当に老神温泉はだめになる。」とまで言われる。「市としてもできるだけのコロナ対策支援をする」とまでお墨付きをいただいた。

 


実施に向けてお墨付き

 この会談で、「老神温泉びっくりひな飾り」は実施に向けた大きく前進することとなる。

 当然あきらめムードで、「中止するであろう」と多くの関係者が思っていたことが一転、実施に向けて動いたことに驚愕が走る。

 後援団体各所にも「開催いたします」と取り急ぎ連絡を入れる。飾りつけボランティアの方々にも、スケジュール通りの作業日程で行う旨を連絡して回る。

 今回実施判断に至った理由としては、第一は群馬県の警戒段階が「4」ではあったが、感染者の多くが東毛地区であり、当地利根沼田地区の感染者は比較的少なかったこと。

 第二は、市長からの実施判断のお墨付きをいただいたことである。開催してからの入場者の感染リスクは低いと考えられた。大声を発するようなコンサートではないし、手を触れるようなものもトイレくらいしかない。静かにゆっくりと観賞しながら距離を取って歩いてもらえばよい。

 むしろ感染の心配があったのは、飾りつけ作業の時であった。どうしても指示・連絡を大声で出したり、ものの受け渡しで手や体が触れる。作業時間もおおむね4~6時間くらいかかる。ボランティアの方はご高齢の方が多い。

 これらが心配で協力してくれない方が多くいるのではないかと危惧した。

 


飾りつけ作業も無事終了

 無事飾りつけ作業も終わり、2月20日正式に開会した。作業開始から12日経過した本日現在、参加ボランティア等からの感染者の報告はない。

 2月26日現在、全国の新規感染者数はだいぶ少なくなり、緊急事態宣言も一部解除の方向が示されてきた。開催を決断したことは良い判断であったと思っている。

 他の行事イベントは多くが中止となり、ほかに行くところがなくて来場していただけているのであろう。上毛新聞やNHKでも取り上げていただき、県内近隣の方々が多く来場していただいている。

 


中止にするのは簡単だ

 コロナ対策といって何でもかんでも中止にするのではなく、対策を講じ、来場者の理解協力を仰ぎ、主催者側が一致団結して実施すれば、危険は回避できると考える。

 


片づけ作業時も心配が・・・

 今最も心配していること、それは終了時の後片づけ作業である。3月29日に予定をしている。三密を避け、大声を出さず、換気をしながら作業を行おう。

 コロナ対策は今後も続く。

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