薗原ダム点検放流イベントにマニアたちがダム汁に歓喜!! その舞台裏 イベント実行委員会メンバーの苦悩
第5回 薗原湖堰堤まつり
この祭りの一番の特徴は、普段は立ち入りができないエリアであるダム下へ降りることが許され、その場で4門あるクレストゲート(非常用放流設備)からの豪快な放流を見る(体験できる)ことであろう。
5回目となる今回は、前回同様に午前の部と午後の部の2回の放流が実施されたが、事前にネットおよび老神温泉旅館組合加盟旅館への宿泊を条件に完全予約制(参加費3000円)で行われた。
点検放流とは
そもそも点検放流とは、薗原ダム管理者である利根川ダム統合管理事務所(国土交通省)が、年に一度、満水期を前に堰き止めているゲートが正常に作動するかどうかを点検する、車で言う車検みたいなもの。
本来ならば勝手に日程を決め勝手に実施するものであったが、近隣の水上3ダムでは数年前よりこの点検放流を観光化し、多くの見物者を誘客し、経済効果を上げていた。
4年ほど前に、地元・老神温泉観光協会が目をつけ、せっかくの迫力ある放流場面を一部のダムマニアだけでなく、多くの観光客に楽しんでいただければ、と国土交通省利根川ダム統合管理事務所に折衝し、実現の運びとなった。
旅館関係者はもちろん、市役所や行政区、工事で関係する建設土建業者も協賛し実行委員会組織を作った。
大混乱となった第1回薗原湖堰堤まつり
第1回の薗原湖堰堤まつりは2018年5月19・20日
19日(土)には老神温泉宿泊者限定で、井上よしひさ氏の講演会と「夜ダム見学」を実施。薗原ダムの魅力を座学と現地特別見学で再確認していただいた。
初めてのことで実行委員会メンバーを全くの手探り状態からのスタート。
「そのはらダムカレー」と銘打ち、オリジナル手作りカレー皿付きカレーは販売開始1時間で完売。スタッフの昼食弁当も間に合わず実行委員は大慌て。ダムサイトには駐車スペースはほとんどなく、2キロほど離れた場所に駐車場を用意しシャトルバス運行を行ったのだが、予想をはるかに上回る来場者が押し掛け、駐車場は満杯、路上駐車が頻発し道路はすれ違えないありさまに。シャトルバスも遠回りして運行せざるを得ない状況になり、大混乱に。
地元の警察署からは「路上駐車を解消するよう実行委員会から放送せよ!」と指導が入る。当然効き目はなく、混乱状態は続く。
午後1時からの点検放流開始。
いまだかつて見たこともない多数の来場者が薗原ダムの両端に集まった。受付前でのカウントだけで1900名。近くまで入ってこられず、川向こうの道路から見ていた見物客だけでも数100人はいただろう。
終了後、地元警察署からは「話を聞きたい」と来訪が。「来年もこのイベントを実施するつもりならば、駐車場の確保を最優先にするように。」ときつい指導を受ける。
第2回薗原湖堰堤まつりは 2019年5月18・19日に実施
前年の反省から、大幅に駐車スペースを確保した。前回が200台程度の見込み台数から1000台まで駐車可能になった。
ダムマニア・宮島咲氏による講演および夜ダム見学を実施した。
第3回は実施計画を立てていたが、新型コロナ蔓延により中止となった。
第4回は2021年4月27・28日に実施された。コロナ禍の中での実施ということで、参加人数を200名上限とし、完全予約制とした。点検放流は、午前の部と午後の部と2回実施された。27日はダムマニア・宮島咲氏の講演と夜ダム見学を行った。
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